ラパスで高山病

すり鉢状のラパス

ボリビアの首都ラパスは標高が3600m以上ある世界一高い場所にある首都です。3600mというと富士山の山頂とあまり変わらない高さ。ラパス自体はすり鉢上の地形をしていて、その低いところが3600mくらいなので、そのすり鉢の外側、平らな場所にある空港は4000mを超えています。そのため、ラパスに行って一番悩んだのは高山病でした。

僕は高校時代は山岳部でしたし、富士山へも4度ほど登っていて、一番最近登ったときには高山病にもなっていたので(年齢とトレーニング不足か)、その雰囲気はわかっていたのですが、徐々に登っていく登山と違って、突然高地に降り立つ今回のスタイルでわかったことは、高山病はついていきなり来るのではなく、ついてしばらくしてから徐々にやってくるということでした。空港到着直後は「ぜんぜん余裕」とか思っていましたし、しかもその後ホテルまでは400m近く高度を下げるということで、たぶん大丈夫だと思っていたら甘かったです。

空港に着いたのが朝の7時くらいだったのですが、その日の昼過ぎくらいから徐々に頭が痛くなってきて、夜には食欲がまったくなくなりました。嫁さんは僕よりも早く頭痛がやってきて、僕よりも早く回復したので個人差はありますが、すぐに体調が悪くならなかったからといって油断してはいけませんでした。しかも、とりあえず下山すれば復調する登山と違って逃げ場がない。これは結構しんどいです。食欲不振は一晩で治ったのですが頭痛はなかなか治らず、寝ているときよりも、動いていたほうが楽ではあるのですが、頭の新ががんがんいっていてかなりしんどい状態が続きました。

コカ茶が効くという話だったので、たくさん飲んだのですが、なかなか直りませんでした。

で、持ってきていた「地球の歩き方」を読んだところ、高山病の薬があることが判明。しかもよく読むとその主成分は「アセチルサリチル酸」ということで、これはアスピリンなので単なる頭痛薬であるようでした。ならばと持ってきていた頭痛薬を飲んだところ、即効で効果があって飲んだ15分後くらいにはすっかり頭痛が取れて、元気に活動できるようになりました。

結局薬を飲まなくても頭痛がしなくなるまでには、3日くらいかかりました。そのため、ボリビアに行くためのよくある旅行コースは、サンタクルスコチャバンバなど、もっと低い都市へまず行き、そこから徐々に高度を上げてくるコースだそう。今回は友人を訪ねるという目的があったことや、日程もそれほど長くなかったのでいきなりラパスでしたが、できればもう少し低い場所からはじめるとよかったようです。

ちなみに今回利用したマイアミ発のAA922便は、マイアミ、ラパス、サンタクルスの3都市を三角に回る飛行機で、ラパスは朝6時半ころ、サンタクルスは10時ころに到着します。これもサンタクルスにちょうどいい時間につくためのスケジューリングらしいです。

とりあえずラパスに行くときは頭痛薬を持っていくべし。ということを学びました。そういえば海外に行くと必ずおなかを壊すのでそのための薬は必ず携帯するのですが、今回はまったくおなかの調子は悪くなりませんでした。

検索したらhttp://www.ne.jp/asahi/white/clouds/contents/bolivia/bolivia.htmというページを発見。この人も高山病に悩まされたようです。「ちっとも楽しくなかった」という言葉に高山病のしんどさが表れていますねー。