東京島

なにかの雑誌で紹介されていて、気になったので早速読んでみた。

東京島

東京島

無人島「トウキョウ島(と主人公達が名付けた)」に漂着した人たちの生活を、その中で唯一の女性である清子を中心に描いていく。決して明るくはないものの、「蠅の王」ほどは悲惨でもない、といった感じのテンションの悲惨さ。というよりポイントは、ただ一人の女性として存在する主人公の清子の存在価値の変化とか、そのあたりが描きたかったポイントなんだろうなあ、と思う。物語は、時系列には描かれず、でも、徐々に状況が明らかになっていく。
途中で一瞬へこたれそうになったけど、最後まで一気に読んだ感じ。初出を見ると、書き下ろしじゃなくて元々は複数回に分けて、連載されたものらしい。しかし、これを連載で読むのは逆に難しい気がするなあ。