エイリアンvsプレデター

エイリアンvsプレデターAVP)はその名のとおり、エイリアン(リドリー・スコット監督の、H.R.ギーガーのやつ)とプレデターの死闘と、それに巻き込まれた人間の戦いを描いたもの。キャッチコピーは「どちらが勝っても...人類に未来はない」ということで、じゃあ結局ラストは人類滅亡じゃん、と思ってしまいがちだが、やっぱりそこはそうでもない。ストーリーとしては、人工衛星によって、南極の地下にピラミッド型の熱源が発見された。それは、マヤ(メキシコ)やエジプト、カンボジアのピラミッドの特徴を兼ね備えていた。そこで専門家が集められてチームが組まれて現地に行ってみると、そこにはエイリアンの眠るピラミッドがあり、空からはプレデターが現れた。見たいな話で、大変荒唐無稽で、なにげに期待していたよりもはるかに面白かった。ご都合主義は無視すればOK。監督は兎に角エイリアンとプレデターをかっこよく撮りたかった様子で、プレデターが手裏剣みたいなやつを投げると早速スローモーションになったり、プレデターの髪の毛がぶわっさーとなびいたりと、かっこつけまくりで大変よい。エイリアンが意外とちっさいので、こちらはあまり恐ろしく描けてないのがちょっと残念。どちらかというと、プレデターのほうにかっこよさが配分されている感じ。怖そうな映画のわりに、怖いものをばっと出して観客を驚かす的な、バイオハザードで散々使われていたセコいテクニックもあまり使わず、なかなかよい。プレデターX線視界で、人間の胸の中や卵の中のエイリアンが見える映像も楽しい。そして、プレデターが意外に人間味があるのが面白い。人間にジェスチャーで意思を伝えたりして。女王エイリアンの動きは、ちょっとエメリッヒゴジラっぽくていまいち。で、ラストはなんだかプレデターのお陰で助かったよ、的な感じなのだが、結局プレデターは成人の儀式のために地下にエイリアンを眠らせているわけで、よく考えると、それは大変迷惑な話じゃないのだろうか。人間は何も悪くないな。

それから、エイリアンの造形が人間の性器をかたどっているというのは聞いていて、男性器はまあ、エイリアンの頭部そのものなわけだけど、女性器はどこか、とおもっていたら、フェイスハガーだった。