死者覚醒

北京入りの飛行機の中で読み終わった本。

死者覚醒 (ハヤカワ文庫NV)

死者覚醒 (ハヤカワ文庫NV)

主人公は冒頭でいきなり殺されてしまうんだけれども、奥さんが死体の冷凍保存(未来に治療を託すやつ)に興味を持つ医者で、首だけ切り離した状態で保存されてしまう。で、未来になんと生き返る。2070年。そして生き返った世界は、環境破壊で酷い有様。そこで懸命に生きるうち、自分の死の真相を知る...みたいな話でした。
読みやすくてぐいぐい読めるんだけど、なんか意外と話はシンプルで、死の真相...といっても、おおよそ見当はついちゃうくらいのことだった。なんか、伏線の回収がいまいちな感じ。首から下は別の人の体になるんだけど、主人公の海馬の損傷が激しかったため、その人の海馬が使われていて、深層意識が云々...みたいな話になりかけるけど、いまいち消化不良。話としてはおもしろいんだけど、後に残りづらいタイプかもしれない。