ライトノベル超入門

ライトノベル、という言葉は知っていたけれども結局それが何かといわれたら答えられない...ということで、このような本を読んでみました。

著者の新城カズマという人はどこかで聞いたことがあると思ったら、「サマー/タイム/トラベラー(asin:4150307458)」を書いた人でした(この本は、この前買うかどうか迷って結局まだ買っていませんが)。

この本によれば、ライトノベルは若者をターゲットにした小説で、ジュブナイルと大人向けの小説の間をつなぐもので、イラストやキャラが重要なファクターとなっているもの...でいいのかな。きちんと要約できているのかわかりません。ぜんぜん見当違いのことを言っているかも。もっといろいろ解説されているし。

面白かったのは、ライトノベルの持つ要素は、べつにライトノベルだけのものでなくて、過去にそうした要素を持った小説はたくさんあるという話で、たとえばデュマの「三銃士」や池波正太郎の「剣客商売」、ドストエフスキーの「罪と罰」なんかはキャラクターが立っているという意味ではそうだし、イラストが重要という意味では滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」がそうだとか、そういった話。また、ライトノベルは会話ばかり、という指摘に対しては、そもそもそんなことはないといった前置きをした上で、三銃士とかだって会話ばっかりだ。そもそも会話だからこそ伝えられる臨場感とかもあるし、という話もありました。

まとめとして書いてあった、ライトノベルの多くは「ためになる本」ではないかもしれないけれど、読んで面白いのであれば、ためになる必要なんてないんじゃないか、という話は、本当にそうだなあ、と思いました。小説なんだし。本というのは面白いから読むのであって、ためになるから読むんじゃないわけで。ためになる本しか読まないとか、ためにならない本はだめだとか、そういう考えで本を読んでいる人って、本当の本好きじゃないんじゃね? と僕は思います。

今日たまたまid:hideokiが「ライトノベルって何?」って聞いてきたので、この本を見せて受け売りで説明をしました。

僕自身は「小説に挿絵はいらない派」ですし、そもそもライトノベルの対象年齢も外れているので、ライトノベルはあまり読まないと思うけど、少しだけはっきりとライトノベルが何かを理解することができました。