シャングリ・ラ読了

ようやく読み終わった。面白かった。でも長いんで、電車の行き帰りだけでは時間がかかったなあ。

シャングリ・ラ

近未来、二酸化炭素の増加による環境破壊を防ぐため、世界は炭素本位制の経済に移行しており、東京は二酸化炭素吸収のために人工的に生み出された植物の森に埋没している。人々はアトラスという階層上の人工地盤の上に住んでいるが、あぶれてしまった人たちは森の侵食に耐えながら熱帯となった東京で暮らしている。主人公は地上に暮らすレジスタンス「メタル・エイジ」の次期総統となる女子高生の國子...というナウシカをちょっとだけ髣髴とさせる設定で物語は始まって、最初はかなりがっちりSFという感じなんだけど、だんだん荒唐無稽になっていく。戦車も切り裂くブーメランとかね。超科学的になってくるし。すごくアニメとかマンガとかに近い感じ、と思ったらこの小説、「ニュータイプ」に連載されていたんですね。なるほど。そりゃあ、セーラー服改造した戦闘服も着るだろうし、飛んでいる飛行機の羽の上でも戦うわ。

途中森となった池袋まで、廃墟となった都営13号線（現在はまだ建設中だ）をトロッコで走っていって、西武デパートの脇からトンネルを抜けて東急ハンズの横の地下道へ抜けたり（ちなみに滝になっている）と、よく知っている場所が出てきて、非常に親近感が沸いた。

ラストはそこそこご都合主義の大団円で、個人的にはちょうどいい感じの読後感。

さて、次は何を読むか。