燃える男

オープンソースカンファレンス

「燃える男」読了。何せ電車に乗る時間が少ないので、読むのに時間がかかった。「燃える男」は映画「マイ・ボディーガード(id:mizuno_takaaki:20041009#1097286856)」の原作小説だ。ただ、本屋で見かけたとき、原作と映画がちょっと違うことに気づいて、読んでみることにした。背表紙の紹介からわかった違いは2点。まずは舞台がメキシコではなくイタリアであること。そして、誘拐された後ピンタ(ピタ)は殺されてしまう、ということだ。そして、後書きを読んだら、これが「クリーシィシリーズ」の1冊目であることもわかる。つまり、最後に主人公は死なない。

燃える男 (集英社文庫)

燃える男 (集英社文庫)


実際に読み始めると、映画と小説で似ている部分も多くあった。細かいシーンほど、よく似ている。

が、まあそんなことはどうでも良くて、この小説は非常に面白くて、電車やちょっとした待ち時間など、細かい時間を総動員して読み続けることができた。淡々とした文章なんだけど、一言一言が非常に情緒にあふれるというか、しみじみと味わえる感じ、とでも言ったらいいのかと思うけれど、とにかく読んでいて気持ちが良い。特に各章の最後の一言が気が利いていると思った。ストーリーは映画でだいたいわかっていたわけだけど、そういう細かい文章が気が利いているので、すごく楽しく読める。

ところで映画がイタリアでなくメキシコを選んだのは、時代背景なんかもあると思うけど、そのおかげでこの映画に興味を持ったんだから、何がどう影響するかはわからないものだなあ。

続きも買ってきた。でも、背表紙読んだら、「燃える男」で結婚したばかりなのに、いきなり妻子が飛行機で死んじゃうの!? うーん。そうくるのか。