回帰祭

青春SFもの。

回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)

回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)

地球環境の悪化に伴い宇宙へ疎開した船団の一隻の巨大宇宙船が舞台。この宇宙船はある星に不時着してしまって、乗っていた人たちの子孫はそこで暮らしている。しかし人工授精システムの不具合で生まれる男女の比率が9:1になってしまい、16歳になると余った男は地球に旅立つ。それは「回帰」と呼ばれている。もうすぐ回帰をすることになりそうな16歳の少年たちが主人公。という話。
読み始めたときは、地球に帰るとそこは...みたいな話を期待してたんだけど、この物語、結局地球に帰ることはなくて、その宇宙船の中だけで話が終わる(最後に少し謎は解けるけど)。そこは勝手に僕が期待して、勝手に想像と違っただけだからいいのだが、その辺の興味のフォーカス具合が、作者とずれてたなあ、とは思った。でも、淡い恋愛を交えた主人公たちの描かれ方は嫌いじゃないし、面白く最後まで読めた、っていうか最後の100ページくらいは一気読みした。