考え方の違い、サービスの違い

昨日の続きで何となく与太話を。
中国ではコンビニの商品補充をどうやっているんだろうと思っていたら、ちょうどコンビニで発注作業をやっているところに出くわした。店員さんが紙の補充表に鉛筆でチェックを入れていた。セブンイレブンだったのだけど、まだ紙なんだなあ。日本では、僕がローソンでアルバイトをしていたのはもう17年も前だけど、そのときすでに発注はすべて電子化されてた。だいぶこっちとは違うようだ。
でも、今日、仕事が全然終わらないので夜食にと近くのマクドナルドに行って(ちなみに中国のマクドナルドでは、スマイルはかなりの確率で売り切れている)、ハンバーガーとか食べながら考えてたのだけど、日本と中国の違いは、中国ではサービスを受ける側も提供する側も、あまり細かいことを気にしていないだけだということがわかった。
中国でも、インターネットの広告はたくさんあるわけだけど、この前聞いて驚いたのは、広告がシステムの不具合とかで1日くらい出てなくても、広告主は文句とか言わないらしい(全部が全部そうじゃないかもしれないけれど、聞いた話によるとそうらしい)。日本でそれをやったら間違いなく保障ものの広告事故で、大変なことになる。いや、そこは気にした方がいいんじゃないかと日本人は思うんだけど、広告主側が気にしないなら、広告を出す側も、まあ気は楽だ。
そしてサービスに関する考え方全般が、こんな感じである気がする。サービスを受ける側が、あまり細かいことを気にしていない。別に店員が笑顔で対応しなくてもいいし、商品がちょっと切れていてもいい(機会損失の観点からすると問題だけど)。床がちょっとくらい汚れていてもいいし、品切れの商品がメニューに載っててもいい(これも中国でよく思うんだけど、食堂で「これください」っていって「品切れです」とか「今日はできない」とか言われる確率が結構高い)。割り箸がなんかへちょくて、すぐ折れちゃったりしてもいい。ホテルのトイレの水が微妙に流れにくくてもいい。
日本人からするとそれってサービスが向上しなくてよくなくない?って思っちゃったりするけど、考え方を変えれば、サービスを提供する側も、不躾になることを恐れなくていいので、とっても楽だし、全体的にはそういう世の中もいいんじゃないかと思っていたりする。日本は、とかく高いホスピタリティが求められるから、なんかサービス提供側が「謝る」頻度も高い。「申し訳ありませんでした」「大変失礼いたしました」って。電車も数分遅れたら謝っているし、逆に謝らなかったら「一言くらいなんかあってもいいだろ!」って思ってしまう。日本はそれで回っているからそれでいいのだけれど、そうじゃないやり方もありなのかもね、と思った。まあ、日本の良さはもちろんあって、日本製の製品が質がよいのだって、そうした精神があるからのような気もするけれど。
でもものは考えようで、見方を変えれば、日本的に見れば「えー」って思うことも、意外とよく見えたりする。たとえば、南米とか南太平洋とかの人たちって、(僕の少ない経験では)基本的に「約束は守れたら守ればいい」と思っている人が多いと思う。日本では「約束はしたら守らなくちゃいけないもの」だから、守らなければ失礼にあたる。でも、「守れたら守ればいい」国では、守らなくてもいいんだから、すごく楽だ。しかし、自分が期待している約束も守ってもらえない可能性はあるわけで、それを織り込み済みで行動する必要はあるけれど、そういうものだと思っていれば、腹は立たないし、無理に約束を守るためにつらい思いをし足りすることは減るから、全体としては実は楽になるんじゃないかと思うこともある。
まあ結局、すべてはものは考えようなんだよな。特にまとまらないけど。それから、これはたいした根拠もないあくまで僕の個人的な感想でございます。