仕事と勉強

「それゆけ西表島」というブログにあった記述。

ただ、業務時間外に本を読むような人は、自己学習スキルのある人で、ほったらかしにしてもスキルがどんどんついていくのである。「男子三日会わざれば刮目して見よ」を地で行く人たちである。
上記のように本を読む人たちばかりなら何も懸念しなくてよいのだ。逆に言えば、そんな人たちはあまりいないということだ。「そんなプログラマはだめだ」という意見はよく聞くが、現に働いているのだからどうにかしないといけない。

「自己学習スキル」という言葉は面白い、というかその通りだなあ、と思う。自分を高めるにも能力が必要なんだよな。昔は「やればできることをやらないのはなぜだ」と思っていたが、やればできるかもしれないけれど、そもそもやることができないんだと思った。ちょっと範囲が大きくなるが、「頑張ればできる」ことをは多いが、それ以上にそもそも「頑張る」ことができない人はもっと多い。頑張ることのできる能力を自分は「努力力」と呼んでいる。努力力が高い人は、何をやってもうまくいく確率が高いし、いろいろなことができる。何かを成し遂げるために、必要なのはちょっとの才能と多大な努力だけど、それはつまり何を成し遂げるにも、多大な努力力が必要で、努力力はすべての才能に必要な、基本的な能力なんじゃないだろうか。もちろん、異常に能力が高くて、努力力が必要ない人もいるけど、それはごく一部の人だ。自分も、努力力の高い人間になりたいと常に思っている。

ただ、それはともかくとして、人間やっぱり興味がないと行動はしないものだ。

自分はシステムエンジニアをやっているけれど、うちの会社にも、全然勉強しない人がたくさんいる。というか、勉強しない人の方が多い。忙しくてできないって言っている人もいるけど、そういった人も釣りをしたり、ゴルフにいったりする時間はあるわけで、結局それほどやりたいと思っていないだけだ。つまりそれは、そういった技術に、そんなの興味がないことを意味する。興味が無いのは仕方がないけれど、システムエンジニアという業界にいて、あまりにも技術に興味がないのはどうかと思うんだよなあ。

中にははっきりと「コンピュータにはあまり興味がない」と明言する人もいて、じゃあなんでこの会社にいるの、と思ってしまうが、そういう人がたくさんシステムの仕事をしているのは事実。結局、求人が多い職場だから、仕事があったから、内定をくれたから、という理由で来る人もたくさんいる。そういう人たちは、そもそも勉強をする気が全くないので、するはずが無く、もちろん進歩もない。

ただまあ、興味のあるなしは個人的な好みであって、それを強要するべきじゃないと思うし、別に興味の方向性で人の貴賤は決まらない(会社として技術力が上がらないのは問題だけど...)。だけど、自分自身としては、うちの会社には、何か技術的に面白いことを見つけたり、聞いたりしても、それを話し合って共感して楽しめる人がほとんどいないんだよなー。そこが、非常につまらない。前は、いろいろ話ができる先輩もいたんだけど、その人も転職してしまった。人間的に魅力のある人はもちろんいるけど、技術的に話の合う人がいない。社外での様々な集まりに積極的にでるようにしたりして、そういう知り合いも増えてきたけど、やっぱり毎日顔を合わせる会社内の人の中にも、そういう人がいてくれると日々充実できるんだけどなあ。だから自分もどこかそういう人のいるところへ、転職をしようと考えていたりもするが、自分は原稿を書くということもしていて、今の会社は残業もそれほどしなくてよく、それをする時間的余裕を与えてはくれるので、悩ましいところでずっと悩んでいる。

で、共感できる人をうちの会社で見つけるにはどうすればいいか、といろいろ考えている。正直、「興味がない人」に興味を持たせるのはかなり難しいので、興味のある人にもっと入社してもらうようにするしかない。人事のことはよく知らないけど、新人の傾向を見ると、思いっきり学歴でとっているというか、高学歴な輩ばかりをとっている気がする。けれど、国立の大学院で生物を勉強してきたやつよりも、そんなに学歴はなくてもプログラミングが大好きなやつの方が、技術的スキルは高いし、これからも高くなる可能性を秘めているぞ。ということで、今年ももうすぐ新人が入社するが、面白いやつが入ってこないかなあ、と淡い期待している。