メダリオンを観た

九段会館で,ジャッキー・チェンの最新主演作「メダリオン」の試写会を観てきた.前評判(というかどこかで読んだ批評)では,ジャッキー・チェンならではのアクションが全然ないし,ぜんぜんだめ,みたいな話だったので,期待せずに行ったら,期待値が低かったせいかもわからないが,結構面白かった.確かに,アクションはあんまりない.まったくないわけでもないし,ちょっとくらい歳とっても,ジャッキー・チェンってすごいなあ,と思わせる身軽さ.しかし,映画が進むにつれて,生身のアクションがどんどん減っていく感じなので(アクション自体はあるけれどVFX仕込み),アクションを期待していったら,確かに期待はずれだと思う.でも,小さい笑いもたくさん入っていて,家族連れなんかでいくにはちょうどいいかもしれないと思った.安心して見られるというか.

一番いい味出しているのは,ジャッキーとコンビを組むインターポールのワトソン氏を演じるリー・エヴァンス.どういう人かよく知らなかったけど,イギリスでは超有名なコメディアンらしい.そりゃあ,面白いはずだ.ものすごく印象に残る.

ただ全体的に,伏線を張らないというか,キャラクターの背景がちっとも説明されないというか,何となくお約束的なストーリーとキャラクターだから説明なんかいらないだろ!という雰囲気が感じられる.鍵となる少年や敵の素性もはっきりしないし,ヒロインとジャッキーの関係も,恋人だったらしいことはわかるものの,いまいち謎.相棒ワトソンの奥さんも何者なのか謎だし.その辺はあまり気にすんなよってことなのかなあ.

結局,全体のストーリーはあまり細かく気にせず,その場その場のやりとりやアクションを楽しんでいくのがこの映画を楽しむコツなのかもしれない.