ウェブアプリケーションのためのユニバーサルデザイン

翻訳をしました「ウェブアプリケーションのためのユニバーサルデザイン」が発売されました。


ウェブアプリケーションのためのユニバーサルデザイン

ウェブアプリケーションのためのユニバーサルデザイン

ウェブにおいてはインターフェイスもあたりまえですが凄く重要で、それは単にブラウザでどう使いやすいかだけではなく、様々な状況においてきちんと使えるものになっていないといけないわけです。そして、この本はそれを実践するにはどうすればいいか、と言うことを様々な具体的なトピックに触れながら解説している本です。本書の中にも触れられていますが、ウェブを使う状況というのは非常に多様化してきて、朝家のノートパソコンでメールをチェックしてから家を出て、スマートフォンでメールをチェックして、いくつか返信してから会社のオフィスのデスクトップで仕事をして...なんて感じでどんどん変わっていきます。そうした変化にウェブサイト/アプリケーションをどう対応させるのか、或いは障害を持った人たちにより使いやすいものにするにはどうすればいいか、など、画像のALT属性の話から表やメタ情報、JavaScriptFlash/Silverlightを使った動的なコンテンツ、はたまた携帯(主にiPhoneなどのスマートフォン)や動画のキャプション付けまで多岐にわたって説明されています。WCAGなどの標準仕様をベースに解説が行われており、比較的薄めですが、内容がぎゅっと詰まっています。是非ご一読ください。

また、書籍全体の翻訳のチェックと私の知識不足を補う訳注の追加および日本での状況についての付録をアルファサード持田徹さんに書いていただきました。本当にありがとうございました。

なお、翻訳に関する裏話というかちょっとした出来事として、本書の中に「mid-film butter reload」って言葉が出てきて意味がわかりませんでした。そしてその意味は、著者のMatt May氏によればバター付きのポップコーンを買って映画を見ていて、映画の途中でバターを追加してもらいに行くこと、だそうです。なるほど。